放射線科


●放射線科挨拶

 当科は放射線科専門医研修協力機関であり、放射線専門医1名、医師1名、放射線技師18名、看護師3名で診療活動に従事しています。CT、 MRI、消化管透視などの診断が中心ですが、肝動脈塞栓療法(TAE)などのIVR(インターベンショナル・ラジオロジー)や X線リニアックによる放射線治療などの放射線機器を用いた治療も行っています。また、核医学(RI)診断も当科で行っています。

 院内各科よりの依頼検査・治療のほか、地域の病院や診療所からの検査・治療の依頼もお受けしており、地域医療に貢献できるよう努力してまいります。
■ 当科の検査機器紹介
■ 放射線治療
■ 放射線科の仕事
■ TOPICS



●当科の検査機器紹介

X線CT(マルチスライス・ヘリカル対応) Asteion Super 4 Edition

 マルチスライス・ヘリカルCTは、同時に多断面(スライス)を撮影できることから、撮影時間がさらに短縮され、これまでのCTより精密な情報が得られることにより、頭部・胸部・腹部の全ての臓器疾患の早期発見に有効です。
 またコンピュータ3次元(3D)処理により立体的画像を得られることから、微細な血管や病変構造の観察が詳細に行えます。

詳しい検査内容については、医師までお問い合わせください。

X線CT(マルチスライス・ヘリカル対応) Asteion Super 4 Edition



頭部 胸部 大腸・直腸
頭部 胸部 大腸・直腸
腹部広範囲 腹部広範囲 大動脈・下肢動脈
腹部広範囲 大動脈・下肢動脈

[マルチスライスCTとは]

 CT(コンピュータ断層撮影)とは人体を輪切りにした断層像を撮影するものですが、そのためにX線を出すX線管球と、人体を透過してきたX線を測定する検出器を回転させ、得られたデータからコンピュータで断層像を作成します。

 これまでのCTは、約900個のX線検出器を1列に並べたものを使用し、撮影データを収集していましたが、今回導入したマルチスライスCTは3万個の検出器を34列に並べることにより、一度に4倍のデータが得られ、今までのCTでは不可能であった短時間での撮影や薄い厚さでの断層撮影が可能になります。 これにより診断精度が飛躍的に向上し、検査にともなうX線被曝も軽減されます。


X線CT(ヘリカル対応) TCT-X Vison SP

 ヘリカル対応・固体検出器搭載により、高速撮影可能で、被曝も軽減されています。これらの特徴を生かし、肝腫瘍におけるダイナミックCTや救急における広範囲の撮影、あるいは肺野や側頭骨の高分解能(HR)CTといった高度な撮影が可能です。また、3次元画像作成装置も搭載しており、骨折や血管、胆嚢などの立体像を作成することもできます。

X線CT(ヘリカル対応) TCT-X Vison SP



MRI(超伝導型) 世界最短、最静音の1.5T

 電磁石を使用し、放射線被曝なしに全身の断面像を撮影できます。多断面の撮影が可能、骨による障害がほとんどないなどの利点を生かし、特に脳疾患や関節、子宮・卵巣疾患で威力を発揮します。



血管撮影装置 インテグリス H5000

 大容量のX線管とCCDカメラの組み合わせで高画質の透視画像を作ることが可能になりました。血管造影検査では細いカテーテルを心血管や肝臓の血管に挿入し、診断と治療をおこないます。
 特に、急性心筋梗塞に対する血管内治療を当院では24時間体制でおこなっており、動きの早いこの装置で安全でより正確な検査をおこなえるようになりました。

 また従来フィルムに焼き付けていた造影フィルムもフィルムレス化し、CDに保存することにより、手軽にパソコンで見ることが可能になりました。
 将来的にはネットワークを組むことにより、院内の各端末で見ることが可能になると考えています。

血管撮影装置 インテグリス H5000



骨密度測定装置 HOLOGIC社製Explorer

HOLOGIC社のExplorerは、患者様へのX線照射を低線量に抑えながら、高精度な骨密度(BMD)測定が可能です。


正確なファンビームによる、高速スキャンを実現
最先端のCTスキャナに基づいたX線照射機構を採用。正確なファンビームと高解像度検出器との組み合わせにより高速スキャンを実現しています。

精密な骨密度測定
脊椎などの骨密度(BMD)を、変動係数1%未満の高精度で測定することが可能です。

高速検査
自動スキャニングと解析ワークフローにより、短時間に検査が終了します。
患者様の負担を軽減します。



REGIUS Vstage MODEL 370

新ディテクタ「Vプレート」を搭載し、さらなる高画質化を実現した立位型CR装置です。 17×17インチの撮影エリアに対応し、安定した210枚/時の連続撮影が可能です。



CR(コンピューテッド・ラジオロジー) REGIUS Vstage MODEL 190

コンピューテッド・ラジオグラフィーとは

 CR(Computed Radiography)システムは、X線撮影された画像を、輝尽性蛍光体を塗布したストレージフォスファープレート上に蓄積記録し、長波長のレーザー光を用いてアナログ電気信号として読み出します。
 この読み出された電気信号を、アナログ−デジタル変換により、デジタル信号に変換します。このデジタル信号をコンピュータ処理により撮影部位に応じた画像に再構成し、最適化画像処理を加えた後に、イメージャに転送してフィルム出力を行ないます。
 また、画像表示装置に転送してのCRT上での画像表示やファイリング装置などに転送しての保存など、X線画像をデジタル化し運用する上では、欠かせない装置として医療施設での導入が進んでいます。

CR(コンピューテッド・ラジオロジー) CR-900

CRの基本システム構成要素


   

REGIUS Vstage MODEL 190 システム + DRYPRO MODEL793 レーザーイメージャ

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●放射線治療

 放射線治療は、体の内側または、表面にできた腫瘍に放射線を照射することにより腫瘍の消失、あるいは縮小を目的とした治療法で、体の外部から放射線を照射する外部照射と、体内の管腔内に放射線源を挿入して腫瘍の近くから照射する腔内照射があります。
 当院では、外部照射のみを行っています。

 外部照射では体の外側からある距離をあけて、体内の目的部位に正確に照準を合わせ照射することが重要となります。
 そのため放射線治療計画ではCT画像・MRI画像などの画像を参考にし、X線シミュレータ装置(位置決め装置)を使用して照射部位、照射範囲、照射方向を決定します。
 それとともに病巣の大きさ、腫瘍の種類、などにより総病巣照射線量を決定します。

 放射線は一度に大量照射されると人体にとって重大な影響が生じるので、20〜30回に分割し、毎日少しずつ照射します。1回の治療時間は数分で終わりますので、治療終了まで出来るだけ休まずに治療を続けることが大事です。

 放射線を使っての治療ですから、当然放射線による副作用も考慮する必要があります。このため放射線治療期間中は、週毎に放射線治療専任医師による診察を受けていただきます。

月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日 土曜日 日曜日
治療 治療 治療 治療 治療

新患者様の診察
及び位置決め
(予約制)
治療中の患者様
の診察
お休み お休み




放射線治療担当医  高田 佳江
(大阪市立大学医学部付属病院から毎週金曜日来院)
ライナック シーメンス社製メバトロン67・6300 (4MV−X線)
X線シミュレータ 東芝製 LX−40B
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●放射線科医師の仕事

 放射線科医師というと、内科や外科と違ってあまりなじみがない方も多いかと思います。主な仕事の内容は、CT・MRIなどの写真を見て、診断(病気の種類や病変の範囲など)を行うことです。

 当院では、夜間や休日を除き、CT、MRIはほぼ全例、そのほか胃透視や注腸といったバリウムをつかう消化管の撮影やDIP(点滴を使用する腎臓〜膀胱の検査)などの診断を行っています。
 核医学検査(RI)では、骨・腫瘍(ガリウム使用)・心筋・甲状腺・血流シンチ等を実施し、診断を行っています。また血管造影(カテーテル検査)による腫瘍や血管奇形等の診断や、さらには血管造影の技術を生かしたIVR(インターベンショナルラジオロジー)、たとえば肝癌の肝動脈塞栓療法(TAE)や転移性肝腫瘍に対しリザーバー留置術なども施行しています。画像診断の専門家である放射線科医師が診断することで、より的確な診断に寄与しています。

 そのほか、患者様にどの検査が適しているか、内科や外科の医師らと相談をおこない、また各科のカンファレンス(症例検討会)に出席し、再度フィルムを見て診断の確認を行ってゆくのも重要な仕事のひとつです。

 治療部門ではX線リニアックを使用し、肺癌や喉頭癌、食道癌、子宮癌、転移性骨腫瘍などの治療を行っています。




●放射線技師の仕事

 放射線科技師は各科の医師より依頼を受け放射線を使用し撮影や検査をするのが仕事です。機器の操作に習熟し、患者様の被曝低減に努めています。

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●TOPICS

「妊娠と医療放射線」

 今年2月に国際放射線防護委員会(ICRP)Pub.84の日本語訳が出版されました。これには医療の中で用いられる放射線が胎児に対してどのような影響があるのか、妊娠中の女性が被曝したときどのようにしたらよいのかを具体的に示されているものです。

 要旨のなかには「100mGy未満の胎児被曝線量を妊娠中絶の理由としてはならない」と明記されています。これは妊娠とわからない時期に放射線検査を受け、その後に妊娠がわかり、大きな不安を抱えながら出産をむかえていた患者様、また我々病院スタッフにもおおきな安心を与えてくれるものと確信しています。

 ICRP Pub.84『Pregnancy and Medical Radiation(妊娠と医療放射線)』は日本アイソトープ協会より出版されています。


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