手術支援ロボット(ダヴィンチ Xi)導入しました

景岳会南大阪病院に先端医療機器である手術支援ロボットであるDavinci(ダヴィンチ)Xiを2023年9月に導入しました。住之江区では初めての導入事例になります。年内は外科医師・泌尿器科医師を含め、看護師やMEなどの医療従事者を含めて手術開始に向けてのトレーニングを行っている最中であり、2024年1月の手術開始を予定しています。

手術支援ロボットダヴィンチってなに?

ダヴィンチは手術支援ロボットと呼ばれ、外科系医師が現在その手で行っている腹腔鏡手術や胸腔鏡手術を支援(サポート)する医療器械で、医師が離れた場所でダヴィンチを操作し腹腔鏡手術を行います。ダヴィンチは多くの施設で導入が進みダヴィンチを使って行う手術はロボット支援手術と呼ばれて、施行手術件数も年々増加しています。

ダヴィンチはペイシェントカート(A)・ビジョンカート(B)・サージョンコンソール(C)で構成されており、それぞれの役割が異なります。

手術は患者さんの傍にペイシェントカートが置かれ、ペイシェントカートから伸びたアームに取り付けられた腹腔鏡などの手術器具を体壁に開けた小さな穴から体内に入れて手術を行います。術者は少し離れたサージョンコンソールに座り、3D画像を見ながらペイシェントカートのアームを操作し手術を行います。どのような手術が行われているかはビジョンカートのモニターで確認できます。

手術支援ロボットによる手術のメリット

  1.  体へ与える影響が少ない
    ダヴィンチ手術では、従来の腹腔鏡手術と同様に1cm程度の穴をお腹に開けて、ロボットアームに繋がれた腹腔鏡や様々な鉗子をお腹の中に入れて行う手術であり、従来の腹腔鏡手術と同じく体への与える影響が少ない手術です。手術後の創痛が少なく、術後の状態からの回復が早いとされています。
     
  2. 手術の安全性が高い
    ダヴィンチ手術では外科医は3Dハイビジョンカメラで立体視できる拡大画像を見ながら手術を行います。さらに、ダヴィンチの鉗子はひとの手の動きを超える繊細で手ブレのない繊細な動きが可能であり、手術の安全性が向上します。しかも、その操作は様々なダヴィンチ専用のトレーニングを受講し終了した術者のみが行えます。
     
  3. 従来の腹腔鏡手術では難しい部位の手術が可能になる
    ダヴィンチを使うことで、従来の腹腔鏡手術でも操作困難な部位でも安定して手術操作を行うことが可能になります。

南大阪病院での対象となる疾患と手術

    • 消化器外科領域
       胃癌・結腸癌・直腸癌・食道癌
    • 泌尿器科領域
       前立腺癌・腎癌・膀胱癌

ダヴィンチ始動により更なる安定した手術へ

手術支援ロボットによる手術は、従来の腹腔鏡手術の延長線上にある手術ですが、腹腔鏡手術を凌駕する様々な利点があります。さらに、多関節構造の鉗子や3D画像により、これまでの腹腔鏡手術では困難であった手技も可能になります。しかし、手術は安全に行うことが最も重要なことであり、手術中の侵襲を小さくしても合併症やトラブルの元になれば意味がありません。当院では2024年1月よりロボット支援手術を開始の予定にしておりますが、十分にトレーニングを行い安全性に最も比重をおいた手術を行なっていきます。

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