理事長 柿本 祥太郎
ご挨拶
南大阪病院は1951年、現在の地に115床の病院として開設され、1962年には大阪府下で初めての240床の民間総合病院として認可されました。
その後順調に発展を遂げ、看護専門学校や臨床検査技師専門学校の開設また厚生省認可第1号となる健康増進施設(南大阪総合健診センター)の開設など、常に一歩先んじて社会の要請に応えてきました。
そして2014年には400床の新病院が竣工し新たな南大阪病院として生まれ変わりました。
当院は病院開設以来”地域から喜ばれ信頼される病院をめざします”という創立理念のもと、優秀な医療スタッフの確保、診療部門の充実、新規医療機器の導入などを積極的に行い、地域の中核病院としての役割を果たしてきました。
その中で1昨年から始まった新型コロナ感染症の流行においても、発熱外来の開設、入院患者さんの受け入れ、ワクチンの接種など、行政や保健所と連携して対応してきました。
今年1月からの第6波では全国的に感染患者数が急増し、特に大阪では死亡者数が全国1位となるなど厳しい状況が続きましたが、3回目のワクチン接種も進み、ようやく減少傾向となってきました。
現在あらたな内服薬の開発も進行しており、国産のワクチンや内服薬が認可される日も近くなっています。
新型コロナウイルを完全になくすことは困難と思われますが、うまく共存をはかり、早く以前のような生活に戻りたいものです。
当院では4月からの新年度に、医師、看護師、臨床検査技師、臨床工学技士、放射線技師、理学療法士、管理栄養士など76名の新入職者を迎えることができました。
医療現場では多くの人の力が必要であり、一人の患者さんに多職種がかかわるチーム医療が重要です。新人の皆さんが新たな病院の戦力となることを期待しています。
当院は今後も新型コロナ感染症対策を行いながら、通常の診療を継続し、皆様の信頼にこたえ、地域医療を守っていきたいと考えております。
南大阪病院長 福田 隆
ご挨拶
社会医療法人景岳会南大阪病院は昨年2021年に創設70周年を迎えた歴史ある病院です。法人内には看護専門学校や健診センターを併設しており、初代院長・理事長の内藤景岳先生以来、総合的な地域医療への貢献を目指さしています。地域の基幹病院として救急医療をはじめとする幅広い急性期医療を提供すると共に、時代のニーズに則した先進的医療にも携わっています。
最新の生命表によると日本人で90歳に到達するのは女性で51%、男性は27%となっており、正に「人生100年時代」が現実になりつつあります。しかし「人生100年時代」に適応した医療、特に健康寿命延伸医療の開発は未だ緒に就いたばかりです。当院の外科では各種のがん治療と共に、高齢患者のQOL向上を目指し健康寿命延伸に繋がる良性疾患の手術治療も積極的に行っています。その1例である薬剤抵抗性逆流性食道炎に対する食道裂孔ヘルニアの手術件数は、2年連続で日本最多を誇ります。また高齢者に多い疾患の特徴は急性期治療後の機能回復が重要でかつ時間を要する点です。当院は地域包括ケア病棟・回復期リハビリテーション病棟を有しており、急性期から施設・在宅への橋渡しとなる機能回復医療を担っています。今後も超高齢化社会のニーズに適応した医療を多方面で推進して行きます。
新型コロナウイルス感染症対策としても、2021年初頭より入院患者を受入れて新型コロナ入院患者専用病棟を確保し、地域の医療逼迫・医療崩壊危機回避に努めて来ました。感染制御室を中心として新型コロナをはじめとした新興感染症への対応が可能な診療体制作りを目指します。
大阪府がん診療拠点病院としては、各種のがんに対する手術治療、内視鏡治療、抗がん剤治療などを各診療科で担っています。2022年4月からは腫瘍内科を新設し、専門医が個々の患者様の状況に応じたより安全・安心で効果的な抗がん剤治療を提供しています。
今後とも地域の皆様に「近くにこんな病院があって良かった。」と喜んでいただける病院となる事を願って、職員一同努めてまいります。